子どもの叱り方で気を付けてる3つのポイント

ぼくがデパートや公園、レジャー施設などの家族連れが多いところへ行くと、毎回思うのは真剣に叱れる親って少なくなったなーってことです。

例えば、公園にある背の高い遊具に登ってふざけてる子どもをみつけて、その子の親が「危ないから降りなさい」と注意したとします。素直に従う子もいれば、悪ふざけを始める子もいますよね。

当然、後者の悪ふざけしちゃう子は親に叱られることになります。落ちてケガしたら大変だもんね。親としては安全に遊んでほしいんです。

でも、その叱り方に「ん?」と首をかしげたくなることが多いです。ぼくがよく見かけるのは次のパターンでしょうか。

父親の場合

まず怒鳴る、そして安全なところへ子どもを誘導した後に叩く。主にお尻を平手打ち。そして「危ないから二度とするな!」と命令し、子どもが「ハイ」と言うまで、叩く→命令のエンドレス。

子どもはギャン泣きした後、帰るまでずっと塞ぎ込んでしまいます。とても気の毒…。周りで遊んでた他の子も気まずそう。叱られ慣れてる子だと数分後にはケロッとして遊び始めますが、また怒られる羽目に。

母親の場合

強めの口調で悪ふざけをやめるように促します。子どもがやめるまで根気よく続ける。子どもが悪ふざけをやめたら「危ないからやめてよねー」と注意して、ママ友の輪へ戻っていく。ママ友の輪から離れようとせず、遠くから叱る人もいますね。

子どもは親の注意を引くのが面白くて何度でもふざける。そのたびに母親が声を張り上げて注意する。子どもが飽きるまで延々と同じやりとりが続く。

…なんというか、確かに子どもを「叱ってる」んだけど、そんな叱り方じゃ子どもの行動は改善しないよね。何度も同じことを繰り返してるからきっとそうなんだろう。

そんなギスギスした雰囲気はいやだなあ

兄夫婦の子ども

もうひとつ具体例として紹介します。

兄貴の子どもは、好奇心旺盛で物怖じしないどこにでもいそうな小学一年生の男児です。名前をA君とします。

A君はやんちゃが過ぎるところが多々ありますが、うちの子と遊ぶときは何かと気をかけてくれる優しい一面もあります。この間はレミ坊に虫取りのやり方を教えてくれました。

レミ坊とA君
レミ坊とA君

そんなA君でも、何かしら悪さをして親に叱られると途端に意固地になります。「〇〇はダメだよ」と咎められると、ムッとした顔をしてその行為を繰り返してしまうのです。

普段から兄夫婦が叱るのを見てきましたが、やはり叱り方に問題があるのかなーと感じました。兄夫婦も前述した叱り方をするのです。

わからないから反省できない

子どもは大人ほど想像力が豊かではありません。自分の行為の先に何が待っているのか、よくわかってないんです。だから平気で危ないこともやってのけます。

子どもの目線で考えてみてください。

あなたが美味しそうにコーラを飲んでいたら、突然「コラー!」(シャレではない)と怒鳴られ、さらにお尻を叩かれて、気が動転しているところに「体に悪いから二度と飲むな!」って言われるようなものです。

コーラを飲んだだけで無茶苦茶な!と思うかもしれませんが、子どもだって同じように理不尽さを感じています。大人にとって危険な行為だとしても、子どもにとってはコーラを飲んでるだけなのです。この親と子の認識の違いに気づけますか?

子どもは『〇〇をすると怒られる』としか考えられません。何が問題なのかわからないから反省だってできるわけがないですよね。

叱ると逃げる、目を背ける

理不尽に叱られ続けていれば、誰だって気持ちが腐ってきます。

叱ってる最中に逃げ出したり目を背けたりする子は、叱られることにウンザリするばかりで、なぜ自分は叱られているのか省みることをしません。「また怒られた。早く終わらないかな」くらいに考えているでしょう。

A君はまさにこの状況でした。『〇〇すると怒られる』を曲解して『大人がみてなければ大丈夫』くらいの感覚なんです。悲しいですよね…。

叱る時は真剣に向き合う

子どもの叱り方で気を付けてる3つのポイント

ぼくが叱るときに気を付けてるポイントは「叱る理由を教える」「感情を伝える」「明るい未来を約束する」の3つです。これだけでA君は改善しました。それぞれ解説していきましょう。

叱る理由を教える

「危ないから二度とするな!」では説明になっていません。危険の本質がわからないと、少し条件が違っただけで似たような失敗をします。

どうして危ないのか子どもが納得できるまで丁寧に教えます。子どもが話に集中できるように、目線を合わせて冷静に話すのがポイントです。

子どもだって馬鹿じゃありませんから「何となく危ないかも」とは感じていることもあります。その理解を親が手助けしてあげるだけでいいんです。

「高いところでふざけていたら下に落ちてしまうかもしれない。こんな高さから落ちたらどうなると思う?」

一緒に考えてあげましょう。

感情を伝える

叱る理由を教えたら、その結末(例えばケガをするとか)に対する自分や周囲の感情を子どもに伝えます。

「おまえがケガしたら私は悲しい」「お友達をケガさせたらお友達の親は悲しむ」「おもちゃが壊れたら買ってくれた義母がどう思う?」とかですね。

叱られると子どもの意識は『叱られてる自分』に向くので、周りが見えなくなってしまいがち。客観的な視野をもってもらうことで、子どもが本来持っている優しさを取り戻させます。

明るい未来を約束する

叱られて気分の良い人はいませんよね。だから反省してもらったあとは、しっかりフォローします。

気分が落ち込んだままだとネガティブな思考に囚われて、叱られた事実を受け止められません。気分転換することで初めて叱られたことを前向きに捉えることができるんです。

「反省してくれたから、とっておきの遊びを教えてあげる!」「今度はパパと一緒に正しく楽しく遊ぼうね」「一緒に謝ってあげる、きっと許してくれるさ」などなど。

子どもはちゃんと理解してくれる

親が真剣に叱れば子どもはちゃんと理解してくれます。

兄夫婦の子、A君はぼくが叱っても大丈夫でした。この子は本当にいい子です。ぼくが叱ったときの聞き分けが良いA君の様子に、兄嫁もビックリしてましたね(笑)

兄嫁に叱り方をレクチャーしてあげたので、A君ももっと笑顔が増えることでしょう。そうなればぼくも嬉しい限りです。

子どもの叱り方に悩んでいたら参考にしてみてください。根気よく真剣に叱れば必ず改善します。親が子を愛すように、子も親を愛しています。上手くいかないハズがありませんよね♪

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