夫婦喧嘩の後、上手に仲直りできていますか?
夫婦喧嘩は7割強の家庭で行われています。
夫婦といっても所詮は他人。価値観が異なる人間との共同生活ではどこかで不協和が生じます。
お互いの主張をぶつけ合う夫婦喧嘩は言わば結婚生活における「ガス抜き」なのです。
不満を溜めて一気に爆発するよりも、定期的にガス抜きをして夫婦関係をメンテナンスしたほうが健全な結婚生活を送っていると言えるでしょう。
しかし、夫婦喧嘩がこじれてしまうと夫婦関係にとってはマイナスです。ネガティブなオーラをまとっていると普段は気にならなかった相手の言動や行動が気になりだしてくるものです。
夫婦喧嘩は長引かせずに早く仲直りしておくことが、夫婦円満な幸せな家庭を築くうえで大切な処置になります。
明日の朝にはスッキリ仲直りしているのが理想ですね。
このエントリーでは夫婦喧嘩から仲直りする具体的な方法と、健全な夫婦喧嘩の考え方について紹介します。
夫婦喧嘩後の気まずい雰囲気が苦手な人でも夫婦喧嘩をポジティブに受け入れ、早く仲直りができるようになれます。なぜなら、上手な夫婦喧嘩は夫婦の絆を深めるコミュニケーションになり得るからです。
夫婦喧嘩の固定観念を払いのけて夫婦円満な幸せな家庭を築きましょう。
夫婦喧嘩から離婚を考える理由
夫婦喧嘩により離婚まで発展するケースもあります。なかでも「暴力」と「子ども」が離婚する理由の大半を占めているようです。
暴力を振るわれる
不毛な夫婦喧嘩が続いてストレスが溜まっていくと、口喧嘩に留めることができず物を投げたり、殴る蹴るの暴力が出てきたりと夫婦喧嘩がエスカレートすることも考えられます。
旦那が嫁に暴力をふるうイメージが強いですが、最近は嫁から旦那への暴力も増加しています。男性に限った話ではないのです。
話し合いで問題を解決できない夫婦関係は既に破綻しています。
暴力をふるわれても最終的に話し合いで解決して夫婦関係の再構築を目指す道もありますが、乗り越えるハードルが高いと感じたら離婚を選びます。離婚のハードルは下がってますからね。
子どもの教育に悪い
子どもがいる家庭であれば、夫婦喧嘩で夫婦仲の悪い姿を子どもに見せることになります。
大好きな両親が争う姿を見せられた子どもは傷つきます。それがPTSD(心的外傷後ストレス障害)などの精神疾患になったり、不安で十分な睡眠が取れず身体的成長を阻害する要因になります。
自分や相手を否定する癖がついたり、不都合が起きるとすぐキレるわがままな大人に育つ可能性も考えられます。
子どもの教育に悪いと判断したら離婚というカードを簡単に切ります。親とはそういうものです。
感情の赴くままに夫婦喧嘩を繰り返していては誰も幸せにはなれません。
どうして夫婦喧嘩が起きるのか?
仲直りするためには夫婦喧嘩の原因を知ることから始めましょう。夫婦喧嘩の原因を分析することで第三者の視点で冷静な判断を下すことができるからです。
何に対して自分(相手)が怒ったのか夫婦喧嘩に至る一連の流れを頭の中で振り返ってみると、当事者のときには見えていなかった部分が見えてくるようになるのでオススメです。
実は夫婦喧嘩のきっかけ自体は意外に些細なことだったりします。夫婦喧嘩する口実が欲しかっただけで問題の本質は別にあることがほとんど。
「きっかけ」だけにフォーカスしていると夫婦喧嘩が沈静化しても消化不良になり、ストレスが溜まる一方です。まずは夫婦喧嘩の原因を知ることから始めましょう。
怒りの感情を抑え夫婦喧嘩をコントロールする
夫婦喧嘩をこじらせる原因は怒りの感情です。怒りで我を忘れることで暴言失言が飛び出します。
怒りの感情をコントロールして怒りと上手く付き合うことで暴言失言のリスクを回避することができます。
怒りなどのネガティブな感情をコントロールする方法をアンガーマネジメントといいます。
アメリカではメジャーなテクニックで大企業の社員研修やスポーツ選手や政治家など幅広い分野で学ばれています。怒りをパワーに転換する少年漫画のような効果もあったする非常に興味深い心理教育です。
そのアンガーマネジメントで有名なノウハウで「怒りの6秒ルール」というものがあります。
ざっくり言うと、人間の怒りのピークは6秒しか持続しないから6秒だけ耐えろというものです。
引っ込みがつかなくなるような暴言失言のほとんどがこの6秒の間に口から飛び出します。
夫婦喧嘩の出だしが最悪だと仲直りするのが難しくなりますが、6秒間耐えるだけで結末が変わるなら頑張れそうですよね。
頭の中で1、2、3…と6秒数えると意識がカウントに向くので効果的です。
あわせて夫婦喧嘩を回避するテクニックも覚えておいたほうがいいかもですね。
上手な夫婦喧嘩の仕方
さて、怒りの感情をコントロールしたところで夫婦喧嘩を回避できるわけではありません。
夫婦喧嘩とは夫婦でいる限り一生ついて回るものです。
その夫婦喧嘩を通して夫婦として成長することが出来れば、「あのタイミングで夫婦喧嘩して良かった」と思えるようになります。
雨降って地固まる。起きてしまった夫婦喧嘩を夫婦の絆を深めるチャンスに変えましょう。
勝ち負けにこだわらない
夫婦喧嘩の目的は相互理解です。
気に入らない相手を言い負かすためのものではありません。一生苦楽を共にするパートナーと対立しても意味がないですよね。
主張をぶつけ合うとどうしても白黒つけないと気が済まなくなりがちですが、一瞬の優越感と引き換えにパートナーの信頼を失うのはデメリットが大きすぎます。
喧嘩と言えども相互理解という目的を見失わないように二人で解決策を模索しましょう。
途中で放棄しない
自分の主張が通らないとわかった途端に「もういいよ!」と話し合いを放棄していませんか?
夫婦喧嘩を途中で放棄することは、夫婦間の問題を解決しないで諦めるのと同義です。自分はそう思ってなくても相手はそのように受け止めてしまいます。
解決できない問題が山積みの夫婦ってどうでしょうか?普通に考えたら夫婦でいるのが嫌になってしまいますよね。
「じっくり考える時間が必要だ」または「冷静に話し合える状況にない」と感じたら、その理由を説明して次に話し合う日時を指定してから切り上げましょう。
話し合う姿勢を見せておくのがポイントです。
不遜な態度をやめる
夫婦喧嘩は必ずしも対等な条件で始まるわけではありません。
真っ当な主張をぶつけられることもあれば、言いがかり的な物言いで始まる夫婦喧嘩だってあります。
明らかに自分に分がある(情勢が有利)場合、そういう気持ちは態度にでます。相手の主張に欠点があるからといって不遜な態度をとってしまうと、火に油を注ぐ事態を招くことになります。
夫婦喧嘩が勃発してしまったら、どんな情勢であろうと問題解決に前向きな姿勢を示すことが仲直りするためのポイントです。
夫婦喧嘩を終わらせるきっかけを作る
夫婦喧嘩の仲直りは、きっかけさえ掴めればスムーズにいくことが多いです。仲直りする方法を知っておき状況に応じて使い分けましょう。
本心をカミングアウトする
意地の張り合いで膠着状態に陥ってしまったときに有効なアプローチは、本心のカミングアウトです。
「仲直りしたい」
この一言が言えるかどうかは割と重要です。
カミングアウトされた側は「自分も仲直りしたい」もしくは「仲直りしたいならどうすればいいか考えて」と思うわけです。いずれにせよ膠着状態を打開することができます。
カミングアウトするタイミングはお互いが冷静になって膠着状態になってからがオススメです。夫婦喧嘩の直後だと自己中っぽくて反感を買います。
下心を口に出す
仲直りまであと一押し!というときに使えるのが、下心を口に出すことです。
下心を口に出すことで敢えて自分を低く見せます。そうすることで「しょうがない、許してあげようか」と相手の態度を軟化させることができます。
「もうすぐ毎週欠かさず観てるドラマが始まるよ?気持ち良く観るために仲直りしよう」みたいな感じです。
悪い空気を共感しあう
悪い空気を共感しあうと仲直りのきっかけになります。夫婦喧嘩で険悪になった雰囲気を逆に利用する方法です。
悪い空気を指摘することで、相手を夫婦喧嘩の当事者の視点から第三者の視点へ誘導します。
険悪な雰囲気が好きな人はいません。しかし、当事者は夫婦喧嘩に夢中なため自分がその状態に陥っていることに気付きにくいものです。
「この雰囲気、最悪だよね」
この一言でその場の空気を俯瞰して見えるので「そろそろ気分転換しようかな」と思えるようになります。
相手の期待を裏切る
相手の期待を良い意味で裏切ると仲直りのきっかけになります。夫婦喧嘩中には絶対にやらないことを敢えて実行する方法です。
意外性がプラスのイメージに働きます。
「普段相手にしてあげていて夫婦喧嘩中はやらなくなる」行為がオススメです。
例えば、就寝前にお互いの足裏マッサージをするのが日課になっている場合、期待を裏切るために敢えて足裏マッサージを申し出ます。
最初は唐突な申し出に相手から抵抗されるかもしれませんが、夫婦喧嘩と相手の身体をいたわる(足裏マッサージ)気持ちは別なんだと説明できれば納得はしてもらえるでしょう。
そして予想外な出来事を処理しようと思考を巡らすので、頭に血が上った状態から復帰して冷静に話し合えるようになります。
夫婦喧嘩は誠意が伝わる謝り方を心掛ける
夫婦喧嘩は両方またはいずれかに何らかの原因があるから起こります。謝るという行為は仲直りする方法のステップに必ず入ってきます。
謝ることなく沈静化を待つ夫婦喧嘩は遺恨を残すことになるので絶対に避けましょう。
まずは状況に対して謝る
まずは「夫婦喧嘩」という状況を作り出したことに謝りましょう。
どちらに原因があるにせよ夫婦喧嘩は二人で作り出した状態です。相手がいないと夫婦喧嘩は成立しないので夫婦喧嘩が勃発した時点で少なからずお互いに非があります。
何も考えずに謝ることで事態を悪化させてしまう人にはオススメの謝り方です。状況に対して謝ると相手は自然に受け入れられます。
「ぼくが至らないせいで喧嘩になってごめん。仲直りしたいから話し合おう」といった具合です。
原因の線引きをしない
夫婦喧嘩をヒートアップさせるのは「ここまでは自分が悪かった」などといった原因の線引きです。
謝られた相手の頭の中では「ここまでは自分が悪かった」の後に「ここからは悪くない」が補完されます。謝ってるのに謝ってない典型的なパターンですね。
自分に落ち度のない部分があったとしても謝るときはすべてひっくるめて謝りましょう。ちゃんと誠意が伝われば相手が原因の線引きをしてくれます。謝る側がすることではありません。
相手の悪いところに触れない
原因の線引き以上に最悪なのは、謝りながらも相手の悪いところに触れることです。
これは謝る体を装ったただの批判です。相手には「自分の主張(批判)を通し易くするために表面上謝罪している」と受け止められます。まあ実際その通りなのでしょうけど。
「ごめんね。でもそっちも悪いとこあるよね」ってのは最悪です。
これからどうしたいかを伝える
謝るのとセットで考えたいのは、これからどうしたいかを伝えることです。
同じ失敗をしないように対策を講じるのが自然な考えです。ですが、その対策が成功するとは限りません。失敗すれば「またか!」と前回より風当たりが強くなるでしょう。
そうならないように「これからどうしたいか」を伝えて二人で対策を考えることです。失敗したとしても前向きにフォローしてくれます。
仲直り後もしっかりフォローする
相手に「やってよかった」と思ってもらう夫婦喧嘩にするために効果的な方法があります。
それは仲直り後に少し間をおいてからフォローしておくことです。仲直りの際に決めたもの、得たものをコメントするだけ。
これだけで夫婦喧嘩の印象が大分良くなります。ぼくは家なら朝、出先であればLINEで実践してます。
まとめ
夫婦喧嘩の仲直り方法をまとめます。
- 怒りの6秒ルールで暴言失言を回避する
- 勝ち負けにこだわらない
- 途中で放棄しない
- 不遜な態度はやめる
- 仲直りのきっかけを作る
- 誠意が伝わる謝り方を心掛ける
夫婦喧嘩は夫婦の絆を深めるコミュニケーションです。
夫婦喧嘩と仲直りを繰り返して夫婦は成長していきます。ただし、夫婦喧嘩をこじらせるとサイクルが上手く回りません。
上手に仲直りできれば夫婦喧嘩前の状態よりも絆が深めることができます。夫婦喧嘩の固定観念を払いのけて夫婦円満な幸せな家庭を築きましょう。
夫婦喧嘩後の気まずい雰囲気が苦手な人でも夫婦喧嘩をポジティブに受け入れ、早く仲直りができるようになりますように。
夫婦喧嘩がこじれそうになったらこのエントリーを再読してみてください。旦那が嫌いになる原因も合わせてどうぞ。